近年、まちづくりには地域住民を無視した、流行による一過性の風潮が見受けられます。ゆるキャラ、B級グルメ、マルシェなどの一過性の流行ものや、コワーキングスペース、コミュニティなどの小規模箱ものを作る風潮は、本来のまちづくりからはずれていると感じています。
さらに、地域おこし協力隊や、まちづくり会社の一部には公金に群がり、まちづくりすら壊す者たちまで存在します。まちづくりが個人の食い物にされている事例も各所で聞こえてきます。これらの現象が世の中を一向に元に戻らない状態にしています。
そこで、私は本来のまちづくりは原点回帰すればいいと考えています。「お互い様」「おせっかい」「もったいない」で人情を入れたらまちづくりは簡単に復活するでしょう。人情も忘れたものに主導権を渡しているから正直者が馬鹿を見る。そんな時代に終止符を打つべく、皆の襟を正すための方向性を打ち出さなければならない。
自治体、官僚、金融機関は大衆性の理解する必要があります。民間企業・団体の事業課題を理解し、事業者が地域に活かされ、社会課題を解決する地域を実現することが求められます。
地域の企業・団体をはじめとする事業者は公益性の理解をし、地域の政策課題を理解し、自社の事業を地域に活かされるように「出来ること」を事業化して収益につなげるべきです。
支援機関やコンサルタントは地域性の理解をし、他の地域の事例を安直に当てはめず、当該地域の「らしさ」に基づいた事業の構築が実現するよう最大限考慮するべきです。
それは、各自の自覚と覚悟があれば容易にかなうものであり、すでにそのフェーズに時代は突入しているため、できないものから消滅してゆくことになるでしょう。