困っている人のために僕が成長する
新潟県立月ヶ丘特別支援学校から職場実習の依頼を受け、地域活動支援センター三条ベースで4者面談を行いました。参加者は僕、生徒、保護者のお母さん、そして先生の4名です。
生徒は17歳で、来年卒業予定。社会に出る前に、在学中に社会勉強を兼ねて職場実習を行います。
面談が始まると、まず感じたのは緊張気味の先生の姿でした。生徒に向かって敬語で話す姿勢が、なんだか他人行儀に見えて違和感を覚えました。そして、表情のないお母さん。達観しているのか、捉えようのない雰囲気で、前向きな意欲は感じられませんでした。
生徒は「勝手に話が進んで連れてこられた」と第一声を放ちました。太々しい態度に見えましたが、初めての体験に怯えているようにも見えました。
職場実習で彼にどんな仕事をしてもらうかがテーマとなりました。難しいことはできない、接客もできない、単調作業もできない。まるで駄々っ子のようにイヤイヤを繰り返す彼に、僕はこう告げました。
「僕は、君に職場実習の4時間の間に、君の4時間後の人生が変わるくらいの結果にならないとダメだと考えている。だから、掃除や接客をして体験できました、偉いねーなんていう、後に残らないことなんてさせたくない。君の人生は、君が決めなければならないし、自立することができなければ、生きていけないから。」
そして、お母さんに「彼はスマホを持っていますか」と聞きました。お母さんは「持っています」と答えました。「メルカリ」アプリは入っていますか?と尋ねると、アプリは入っておらず、トラブル回避の心理で考えもしていない状態でした。
そこで提案しました。職場実習では、ZUPPEから目利きにより販売可能性のある品を選択し、自分でメルカリに出品して収益を得ることを目標とする。メルカリで稼ぐことで、マーケティングスキル、文章作成、収益計算などの基本を身につけられる。また、文章作成にはChatGPTの使い方を教える。
もちろん、ZUPPEは仕入れゼロ円、販売しやすい環境にあります。
「将来的には君がこのスキルを身につけて、月商100万になったら、起業して障がい者雇用をし、スタッフに教えることもできる。そんな夢を描くくらいいいんじゃないか?」と彼に話しました。
彼はしばらく考えて、僕を真っ直ぐ見てこう答えました。「困っている人のために僕が成長する」ということなんだね。
2時間くらいの4者面談の話し合いで、本人から出た明快な返答に、その瞬間その場にいた全員が衝撃を受けました。ふと右隣の先生を見ると、目が赤くなり大粒の涙を流して男泣きしていました。それを見て、僕も胸が込み上げてきました。
世の中には不要なものはない。全てに役割が存在し、思いやる心が命を育む。役割を与えることで命をつないでゆく。
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